2011年に起こった東北の大震災に伴う復興事業のなかで、有事の際にいち早く対応できる「事前復興」のシステムを構築することが叫ばれました。
震災後の大混乱の中では速やかな避難所の開設を行うことは難しく、せっかく助かった命の40%近くの方がその後の劣悪な環境等による関連死で命を落としていたのです。これを少しでも防ぐために素早い避難所の開設や快適な避難所環境の構築を日頃から行っておくことが重要なのです。
このため平成29年から私たち渭北自主防災会連絡協議会では徳島県防災センターによる「快適避難所運営研修会」に参加し、徳島市危機管理局の指導による「渭北地区避難所運営マニュアル」の作成に着手しました。しかし、このマニュアルを有効に活用するためには地区内7カ所に開設される予定の指定避難所ごとに「避難所運営委員会」を組織する必要がありました。
避難所運営委員会の立ち上げに際しては渭北町内会連合会の全面的な協力を得て、各避難所近辺の町内会長さんと自主防役員とをメンバーとする運営委員会を組織することができました。そして、このマニュアルをもとに各避難所ごとに実際に避難所の開設をしてもらい、住民の方には避難所内に居住区を設営する避難所体験訓練を行いました。そして、避難所体験訓練を行うごとに、避難所運営マニュアルを改訂したり、施設内での配置を示す「避難所レイアウト」を作成しました。
しかしながら、実際の災害に際しては予定している避難所運営委員さんが集合できるとは限りません。このため、令和2年度には「ファースト・ミッション・ボックス」(First Mission Box:まず始めにやるべき事を記したカードや用品を入れた箱)これは、まず最初に駆けつけた数名の方が訓練を受けた運営委員さん以外の方であっても、できるだけ速やかに避難所を開設できるよう必要最低限度のミッションをこなせるように工夫したものです。現在は、徳島市からも基準様式が配布されていますが、今後はこれに基づいた実施訓練を行っていく計画です。
避難所マニュアルPDF(閲覧、転用自由)
PDF避難所マニュアル2020表紙
避難所マニュアル2020本文№1.docx
避難所マニュアル2020本文№2.docx
避難所マニュアル2020本文№3
避難所マニュアル2020裏表紙.docx